ユリネ

ユリネ

お客様から百合根(ゆりね)をいただいた。

 

食べたことはあるが、まだ調理されていないものを目(手)にしたのは初めてです。

 

広く親しまれているメジャーな食材ではないと思う。

 

なので、親しみを込めて百合根ちゃんと呼ぶことにします。

 

百合根ちゃんはこういった見た目です。

 

 

凸凹しているけど、色白で愛嬌があります。よく洗って周りからはがすように一枚ずつバラバラに解体して下準備をする。

 

内側にも土が入り込んでいるので丁寧に優しく洗う。

 

アルミ箔にオリーブオイルを塗ってバラバラにした百合根ちゃんを並べて上から小さく刻んだバターを適当に乗せる。

 

オーブントースターで焦げ目がつくまで焼いてから醤油を垂らして食べた。

 

百合根ちゃんはとても美味しかったです。

 

チーズと塩を乗せて焼くのもアリだと思います。

 

百合根は見た目の形状から漢方として使われていたのではないかと想像していたのですが、調べてみるとやはり生薬として用いられているようです。

 

主な効能は「養陰潤肺」「清心安神」だそうです。

 

陰を養い肺を潤す…カラダの体液を補って肺を潤す…空咳を止めたり発熱性の風邪(熱が陰液を消耗している状態)に効果があるといったところでしょうか。

 

清心安神…イライラを鎮め、精神を落ち着かせる。夢が多く眠りが浅いときの処方として眠りを深くさせる効果もあるようです。

 

陰液を補うというところから、カラダが冷えている人や冷たいものを多飲してお腹を下しやすい人には向かないのかもしれません。

 


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栄養成分として特筆すべきはカリウムのようです。

 

塩分過剰な食習慣を気にされている方にはなくてはならない栄養素です。

 

先ほどの陰液を補うという漢方医学的な観点と合致します。

 

浮腫みや利尿などカラダの水の症状改善に何らかのサポートをしてくれそうです。

 

食感や味はジャガイモに似ているからか糖質やビタミンCや食物繊維が多く葉酸(妊娠中に積極的に摂取したい栄養素)なども多く含まれています。

 

百合根ちゃんは文字通り百合の球根なので、土の中に埋めると根を張り、芽を出し、やがて美しい花を咲かせます。

 

食用に流通している百合根の品種は概ねコオニユリというのだそうです。

 

 

百合の花は女性の生命力と品と情念をイメージします。

 

花言葉はその品種や色によっていろいろあるそうですが…

 

実際に時期が来ればこんなところに…と、百合の花を散歩している際に目にする機会はそう珍しいことではありません。

 

視界に入ったその美しさは凛としたたたずまいを控えめに主張しているので意識がその存在感に引っ張られてしまいます。

 

百合根ちゃんを栽培してやがて花を咲かせる姿を見てみたいという気持ちはありますが、もう食べてしまったので花は見ることができません。

 

実益と芸術は相反するものだという証拠なのだろうか…

 

もしもこの先百合根ちゃんが手に入ったら是非花を咲かせてみたい…

 

美しい花を咲かせてから百合根ちゃんを食べようと思います。