林の中を歩いていると視界の隅に動きがある。
その方に視線を向けるとジョウビダキがいた。
鮮やかな胸元のオレンジが際立っていてとても美しくかわいい…
足を止めて見ていると、高い枝から少しずつ下の枝へと飛んで移動し、手を伸ばせば届きそうな枝まで降りてきて首を小刻みに動かしてこちらを見ている。
珍しいなぁ…
野鳥がそこまで人間の側に寄って来るなんて…
お腹が空いているのかもしれない。きっと冬の自然界では食べるものがそう簡単には見つからないのだろう。
ポケットを探っても鳥に与える食べ物など入っておらず、次回から何か忍ばせて歩こうかとぼんやり考えた。
生きることは食べること。
自然界では食べることがとても厳しいのだろうけど人間界では結構食べることに無頓着でもそれなりに生きていけます。
でも、どうせ食べるのなら美味しく健康でいられるような食生活を送りたいものです。
かなり前に流行った「セロリ」という歌があります。
歌われているようにセロリは好き嫌いがはっきり分かれてしまう野菜のようですが、個人的にはとても好きな野菜です。
ざっと調べてみると、とてもビタミンが豊富に含まれていて抗酸化作用が強く低カロリーでアンチエイジング効果が期待できる女性に好まれる要素が高い。
なかでも特筆できるのがカリウムの含有量のようで、無駄な塩分を排出して浮腫みを防いだり高血圧の対策としても効果が期待できそうです。ということは腎臓の負担を減らすことも可能なのではないかと思えます。
それとあの独特の香り成分アピインやセネリンにはイライラを鎮めて頭痛などを和らげたり、精神を落ち着かせてくれたりするそうなので、まさに食べるアロマと言ったところでしょうか…
ただ食の効能というのはあくまでも即効性よりも持続的に摂取してじわじわ効いてくるものだと思います。
苦手な人には苦手だからいくらセールスポイントを叫んでみても、セロリ嫌いの人にとってはただ苦くて臭い野菜でしかありません。
もしも、苦手だけどそこまで言うなら試しに食べてみようかなぁ…と感じたのでしたらおススメしたい食べ方があります。
茎の部分は細かく切って酢に漬けます。漬ける酢は甘いのがお好みでしたららっきょ酢に、酸っぱいのが平気な人は米酢などと1:1の割合でブレンドしたものに漬けると美味しいです。
1日でしっかり漬かるので冷蔵庫に保存して1週間くらいは持つと思います。
葉の部分は人によっては捨てるかもしれませんが、栄養素的にはむしろ茎よりも高いということのようなので、茎を酢に漬けた残りの葉の部分はサラダとしてそのまま食べるか、みじん切りにしていろんなものにかけて食べます。
おススメはネギの代わりに納豆の薬味として食べてみて欲しいです。
納豆の臭いとセロリの香りが何とも言えず嗅覚を刺激してとても美味しいです。
納豆が苦手な人は打つ手がありませんが…どちらも健康効果に優れた食材なので出来れば苦手意識を克服して豊かな食生活を楽しんでほしいものです。
ちょっと気になる点は農薬です。
セロリには害虫が付きやすいため農薬を使っていることが多いみたいなので生で食べる際にはよく洗浄するのが鉄則のようです。