以前書いた記事に「生き残りをかけた戦略」というのがあります。
この記事の最期はこう閉めてあります。
実は彼女が産んだ卵がプラスチック容器に入れられて部屋の中にあります。
もしかしたらある時期が来たら中からうじゃうじゃ…なんてことになるかもしれません。
生き物にはわくわくさせるようなエネルギーがあります。
これが現実になりました。
彼女の卵はとても小さくて生命力がないように見えました。
しかも卵を産み付けてあった場所が実に不安定な(ベランダに立て掛けて置きっぱなしにしてあった布団叩きの柄の部分)場所で、よりによって…と思案に暮れた翌日ベランダで再確認したところその場所に卵がないのです…あたりを捜索したところ落下して転がっている卵を発見してプラスチック容器に入れて部屋の中に保護していたのです。
保護したとはいえただ箪笥の上に置きっぱなしてしていただけです。
こういった経緯で去年の秋から何カ月経ったのだろうか…
そのプラスチック容器を目にするたびに捨てなきゃなぁ…ってぼんやり考えてはいたのです。
たぶん死んでいるから。
カマキリの卵の孵化の知識など全くなかった私はその生命力のない小さなゴミみたいな物体を時期が来たら土の上に投棄すべきものであると思い込んでいました。
ただその時期がはっきりわからなかっただけで行動に移していなかったのです。
昨日たまたまその容器の中に本当に小さなミリ単位の違和感を視界の中に感じまさかと思い手にとってしげしげと観察してみたのです。
そこには2ミリくらいの誕生したばかりの生命が確かに在りました。
わくわくしました。
うじゃうじゃとまではいかないにしても…
生命力を感じられなかった卵からしっかりと生命が湧き出てくる不可思議に…
自然界には淘汰があり数の理論があります。
もしかしたら外敵のいない室内で誕生した生命は解き放てばすぐに淘汰されるかもしれません。
でも、まあ、やはり生命は自由であるべきだと思いプラスチック容器の中で孵った脆弱な虫を私は外に解き放ちました。
思いがけない時にまた姿を見せてくれるととても嬉しい。
あまり写りは良くないですが、画像下部に卵、上部容器の淵を薄い影が見えます。
下部と中央に1匹ずつ。